どんな症状があらわれるのでしょうか。
シックハウス症候群や化学物質過敏症は、新築あるいはリフォームされた 住宅環境が原因になっていると言われています。 気づかないだけで、喘息やアトピー、鼻炎などのアレルギー症状も住まいが 原因となって引き起こされるケースもあります。 住宅が原因となって引き起こされる症状にはどのようなものがあるのでしょうか。 WHO(世界保健機関)によるシックビルディング症候群の定義では、 目、眼球結膜、鼻粘膜、および喉の粘膜への刺激、唇などの粘膜の乾燥、 皮膚の紅斑、じんま疹、湿疹、疲労感、頭痛、気道の病気に感染しやすくなる、 息が詰まる感じがする、非特異的な過敏症になる、めまいがする、吐き気がする、 嘔吐を繰り返すなどがあります。 また2000年に厚生労働省から出された室内空気汚染問題に関する検討会の 中間報告書には、住宅の高気密化や化学物質を放散する建材・内装材の使用 により、新築・改築後の住宅やビルにおいて化学物質による室内空気の汚染が されて居住者に様々な体調不良が生じている状態が数多く報告されています。 シックハウス症候群は症状が多様で、症状発生の仕組みをはじめ未解明な部分 が多く様々な複合要因が原因であると考えられています。 最近の住宅は高気密・高断熱を重視するあまり、住まい全体の換気と調湿が うまくいかず、湿気と結露でカビが繁殖してしまうケースも多々あります。 そのためカビの胞子が原因で喘息やアレルギー諸症状が発症するケースもあり、 肺炎などの健康障害を引き起こす場合もあります。 このように化学物質が原因でないケースもありますが、高気密・高断熱住宅が その原因であり、これもシックハウスの症状といえるでしょう。